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2024年5月26日(日)に2024年度の総会と記念講演会および研究発表会を美博講堂で行います。

2020年7月5日日曜日

【報告】6月例会

 6月27日(土)、約4カ月ぶりとなる通常例会を開催しました。清内路手づくり煙火資産化事業で民俗調査を行った松上清志会員が「清内路集落の水事情」として発表しました。

松上清志会員「清内路集落の水事情」

発表要旨
 同じ清内路地区の中でも、下清内路と上清内路では上水道普及以前の水事情は大きく異なっていた。上清内路は水を引いてくるのに都合のよい沢に恵まれ、現在も多くの家で活用している。引いてきた水を受ける水槽は土砂を沈殿させるために2段式になっているのが特徴的である。

 一方、下清内路は斜面台地上に立地し、近くの沢は谷が深い。そのため共同の筧樋用水は長い距離が必要で、開設には断崖を掘るなどの苦労もあった。樋はサワラの木をくりぬいたもので、接続部分からの漏水も多かった。
 下清内路は各家が井戸を掘り、現在もそれが残っている。つるべ縄にはごみが落ちないようにヤマブドウでなった縄を用いるなどの工夫もされていた。

 こうした水事情の違いにより、簡易水道の設置時期も下清内路が昭和30年、上清内路が同52年と大きな開きがあった。


次回ミーティングは7月25日(土)15:00~、発表は今井啓会員「疫神送りについて」、岡田正彦会員「飯沼の歴史―原始から中世―」(調査部会)です。

飯沼の民俗調査ミーティング

続いて民俗調査特別部会のミーティングが行われ、片桐みどり会員が昭和時代の飯沼の機業について報告を行いました。