最新のお知らせ

2024年3月23日(土)15:00から柳田館で通常例会「おさま甚句はどこからはよた♪三州振草下田の盆踊り」(宮下英治会員)を行います。

2016年3月28日月曜日

【予告】2016年4月9日/探訪会「”大河内のシカオイ行事”を訪ねる」


「大河内のシカオイ行事」を訪ねる


 長野県最南端に位置する天龍村の大河内集落には、木の枝や藁で作った鹿を狩人に扮した村人が射る「シカオイ行事」が旧暦3月3日に伝承されており、国選択無形民俗文化財となっています。
 模造の鹿を射る行事は三遠南信地域に多く分布し、諏訪信仰や農耕儀礼など、さまざまな角度から研究・分析が行われていますが、いまだに謎が多い行事です。大河内のシカオイは神送り行事があわせて行われるのも独特で、人々は昔ながらの貴重な行事を守り続けています。

■期日

平成28年4月9日(土)午前9:20集合

■集合場所

飯田市美術博物館第3駐車場

■スケジュール

美術博物館出発 9:30
大河内集会所着・準備作業を見学 10:45~
昼食(おきよめの湯) 12:00~
行事見学(池大神社) 13:00~
集落探訪(お万様墓所等) 14:30~
美術博物館着 17:00
※時間はあくまで目安です。

■参加費

実費(昼食、保険、交通費、資料代等)

■持ち物

飲み物、雨具など

備考

・当研究所の紀要23号に掲載されている櫻井弘人会員の論文「三遠南信地域のシカウチ神事と諏訪信仰―鹿の霊性に寄せて―」をお読みいただくと理解が深まります。
 ・2016522日(日)に美博講堂で開かれる伊那民俗学研究所総会では、櫻井会員による研究発表「三遠南信地域のシカウチ神事と諏訪信仰」(1330~)が行われます。ぜひご参加ください(聴講無料)。

■お問い合わせ、お申し込み

柳田國男記念伊那民俗学研究所(美博内)
〒395-0034 飯田市追手町2-655
Tel.0265-22-8118 Fax.0265-22-5252
Mail inaminken@gmail.com

2016年3月25日金曜日

【報告】第4期入門講座が終了しました

第2期入門ゼミ第6回(2016.3.20) 

風邪などにより出席者は3人となりました。平澤健さんが『火災と村の生活』(竹内利美著)について発表。福田所長からは、火事や火事見舞いに注目した民俗研究は例が少なく、研究分野としてはこれからも可能性があることが示されました。
 続いて、受講生が今後の各自の研究課題について発表。「熊谷家伝記と御霊信仰」「下伊那南部地域の餅投げ」「飯田の家庭における焼肉」など、個性的なテーマが発表されました。
 次回のゼミは6月19日(日)に行い、各自が中間報告を行うことになっています。

 第4期入門講座第6回「祖霊から穀霊へ」(2016.3.20) 

 今回の講座の最終回には、19人が出席しました。

講演要旨
戦後の柳田は『先祖の話』で日本の神の本質は祖霊であることを強調し、肉体は滅んでも霊魂は永久に存続する「霊肉分離」が日本人の霊魂観であると説いた。
しかしその後の『海上の道』では、祖霊でも神でもない「穀霊」の存在を認めようとしており、これは柳田が自分の説を転換させようとしていた可能性を示している。また穀霊論の先行研究としてフレーザーや宇野円空の名を挙げており、仮説の出典を無視しがちだったこれまでの姿勢から変化がみえる。
晩年の柳田から学ぶことは、確立期の強固な柳田国男説を崩し、新たな展望を開く契機になるかもしれない。
講義終了後には、皆勤賞のうち4名の方に修了証と福田所長の自著が贈られました。


来年度の第5期講座については、現在運営委員会で検討を行っています。

2016年3月17日木曜日

所報『伊那民俗』104号を発行

 メーン記事は、飯田・上飯田の民俗調査部会員の塚平寛志さんが、飯田お練りまつりの本町三丁目大名行列で「仮粧傘」を務める宮下勝吉さんにインタビューした内容を、話者の語りとしてまとめています。
 飯田お練りまつりは3月25,26,27日の3日間。役者の皆さんがどのようにこの一大祭典に臨んでいるのかを知ることができ、見学に際してとても参考になります。
 104号についての詳細は→こちら

2016年3月10日木曜日

【報告】第4期入門講座・第2期入門ゼミ第5回

第2期入門ゼミ第5回(2016.2.21)

6人が出席。宮下英治さんが「シシと御霊―天龍村大河内を中心に―」(今井啓著)を、熊谷文世さんが「川手・桜井の天伯社祭り」(井上佳誉子著)を取り上げました。本ゼミでは今後各自が論文作成に取り組むこととし、次回はそれぞれ取り組みたいテーマを発表することとなりました。 

第4期入門講座第5回「祭りから祭礼へ」(2016.2.21) 

19人が出席。福田所長は、柳田が日本人の祭りや信仰にどのような認識を持っていたか、折口がそれにどのような影響を与えたのかなどについて解説しました。国家神道に対しては批判的だった一方、あくまで日本の祭りを秩序正しいものととらえ、カオスな側面に対する観点が抜け落ちていたと指摘しました。

 最後に、研究所会員からの「話題提供」として、櫻井弘人会員が「飯田お練りまつりは本屋台が姿を消してから戦前まで"にわか"の要素が強かった」と指摘。また、伊那谷の芸能の特徴について「山間部が宗教者や古老によるもの、平地部は若者によるものが多く、担い手の違いが顕著に見られる」との分析を披露しました。

講義する福田所長