最新のお知らせ

2024年5月26日(日)に2024年度の総会と記念講演会および研究発表会を美博講堂で行います。

2018年9月27日木曜日

9月例会を開催しました

 2018年9月22日に柳田國男館で通常例会を開催しました。6人が参加し、2名が発表を行いました。

 今井啓会員は「風切鎌は諏訪信仰か」と題して発表し、長野県内では風封じの神としての諏訪神の存在感が薄いこと、風切鎌は神社行事よりも家ごとの風除け祈願で行われる例が多いことを指摘しました。
 北陸地方では諏訪系の神社の風鎮祭で立木に鎌を打つ儀礼があるものの、薙鎌を用いたものではなく、薙鎌と風切鎌は用途や性格に隔たりが大きいため、安易に同列に論じることはできないのではないか、と問題を提起しました。

 松上清志会員は「町屋における大火の記憶」と題して発表。報告書『飯田・上飯田の民俗2』に盛り込むことができなかった1933年生まれの古老から聞き取った大火(1946年駅前大火、1967年飯田大火)の様子を報告しました。
 また、中央通りで酒店を経営していた話者の住まいが、大火後にどのように変化したのかを間取りを比較しながら解説。土蔵の隙間に味噌を塗ったり、二階に上がって赤い腰巻を振るといった、類焼除けの知恵および俗信が実際に行われたことも報告しました。

 次回以降の例会スケジュールは以下の通りです。非会員の方のご参加も歓迎しています。

11月例会

日 時:2018年11月24日(土)18:00~20:00
会 場:柳田國男館会議室
発 表:北原いずみ/寺田一雄

12月例会

日 時:2018年12月22日(土)18:00~20:00
会 場:柳田國男館会議室
発 表:宮下英美/岡庭圭祐