最新のお知らせ

7/11(土)15:00から特別例会を開催します。小川直之所長「草木の民俗学―ツユクサと樒―」。資料代500円、一般の方もご参加いただけます。

2021年8月6日金曜日

【報告】特別例会<折口講座>第7回 「はちまきの話を読む」

2021年7月24日に柳田國男館で行われた小川所長の特別例会には、6人が聴講しました。
 今回はYouTubeとZoomの同時配信を行いました。
 小川所長は、折口信夫の講演筆記「はちまきの話」(大正15年)を読み解き、多くの写真や文献を示しながら、鉢巻きやかつらなどの被り物は、神に仕える物忌の印として植物(かずら)を頭に巻く「かづら」と同源であるとの折口説を解説しました。

   「はちまきの話」全文は青空文庫で読むことができます。 https://www.aozora.gr.jp/cards/000933/files/18407_26767.html

2021年8月1日日曜日

【報告】2021年6月例会 近藤大知会員発表要旨(2021.6.26)

「西浦田楽の伝承と構造」 

 浜松市水窪町の西浦観音堂に伝わる西浦田楽は「能衆」と呼ばれる人々が世襲で担っており、その中心である「能頭(のうがしら)」たちは居住する集落でも村政や祭祀の中心となる有力者だった。能衆の中でも序列や役割分担がはっきりとしており、翁川(水窪川支流)上流には素朴で基盤的な儀礼と芸能を担う家、下流には新しい演劇的な芸能を担う家がある点は、下流から新しい芸能が入ってきた歴史を反映している可能性も考えられる。
 西浦田楽は、祭主である「別当」とそれを補佐するクモンシュウ(九門衆)が、年頭に参集した能衆をもてなす祭礼であり、領域全体の一年の安寧と豊穣を祈る行事であるといえる。
(文責:今井啓)


2021年5月19日水曜日

【報告】 2021年度総会と講演会・研究発表

 2021年5月16日、 2021年度総会と講演会・研究発表を開催しました。

2021年度総会

 昨年度は書面での議案承認となりましたが、今回は飯田市美術博物館講堂で開催し、14名が出席しました。

 2021年度事業では、「諏訪信仰」をテーマとした第4回伊那民研集会を8月28日(土)・29日(日)にエス・バード(飯田市座光寺)で開催することや、2022年に予定されている日本山岳修験学会飯田大会に向けて実行委員会を設置することなどが承認されました。

 また、前年度の寄付金で購入した物品の貸し出し規約を定めること、研究所に200万円の寄付をしてくださった会員を名誉会員に推挙することなどもあわせて承認されました。

2021年度総会資料の閲覧・ダウンロードは→こちら


記念講演会(美博文化講演会)

 幻となった昨年の30周年記念大会で研究発表を予定していた小田富英氏が「柳田学と後藤民俗思想史をつなぐ-『信州随筆』と『遠山物語』を中心に-」と題して講演。

 コロナ対策のため聴講者は50人限定かつZoomを使用してのオンライン講演となりましたが、キャンセル待ちも出るなど盛況となりました。

講演要旨

 飯田で出版された柳田國男の『信州随筆』には、柳田の様々な予想・仮説が盛り込まれている。柳田はこの本で、決まった結論を学ぶ「答えの学問」ではなく、予想・仮説を立ててそれを実証する「問いの学問」への転換を長野県の人々に訴えた。

 一方、遠山(飯田市)出身の後藤総一郎(明治大学教授・伊那民研初代所長)は、画期的な自治体史『南信濃村史 遠山』や名著『遠山物語』、そして住民が身銭を切って学ぶ「常民大学」などを通じ、柳田の理念を実践しようとした。

 柳田も後藤も、学問は「運動」であると考えていたと言っていい。(文責:今井啓)


会場で配布されたレジュメは以下よりダウンロードできます。

こちら


会員研究発表

 講演会の終了後、会場を柳田館に移して開催。15人が参加しました。

 湯澤直人会員は「飯田下伊那における無尽」と題し、親睦や異業種交流を目的に行われている現代の「無尽」について、無尽金のやりとりの仕組みなども含めて詳しく報告しました。

 松上清志会員は「唯一の地方出版『信州随筆』を読む」と題し、柳田国男研究会で進めている『信州随筆』読み込みの成果を発表しました。