最新のお知らせ

2024年3月23日(土)15:00から柳田館で通常例会「おさま甚句はどこからはよた♪三州振草下田の盆踊り」(宮下英治会員)を行います。

2016年5月25日水曜日

【募集】探訪会「下伊那西部から奥三河への旅」【終了しました】

 2016年度第2回の探訪会として、柳田国男研究会と近代思想史研究会の合同フィールドワークを下記のとおり開催します。
 一般の方の参加も歓迎ですので、お気軽にお問い合わせ・お申し込みください。

■期日

6月18日(土) 少雨決行


■目的

下伊那西部から奥三河地方の民俗や近代思想がどのように育まれてきたのかを、その地で実際に見たり、触れたりすることによって体感し、これまで学習したことを確かめるとともに、地域づくりのあり方を考える。

■スケジュール

飯田市美術博物館第3駐車場
集合  7:20
出発  7:30
トンキラ農園(阿智村)  8:10~
月瀬の大杉(根羽村)  9:20~
古橋懐古館(豊田市) 10:30~
稲武郷土資料館(豊田市) 11:40~
 昼  食 12:40~
奥三河郷土館(設楽町) 14:00~
茶臼山高原美術館(豊根村) 15:30~
道の駅信州新野千石平(阿南町) 17:00~
飯田市美術博物館着・解散 18:10

※時間はあくまで目安です。

■参加費

 実費(昼食、保険、交通費、資料代等)

■持ち物

 帽子、飲み物、雨具、カメラ、参加費など

■その他

参加申し込み状況に応じて交通手段(マイクロバス等)を決定します。
定員に達し次第締め切りますので、お早めにお申し込みください。


■問い合わせ・申し込み

 Tel.080-5108-7487(松上)
inaminken@gmail.com

【写真集】野本寛一先生文化功労者顕彰祝賀会スナップ

お祝いの言葉を述べる出席者の皆さんの表情や、祝宴の様子をスナップ写真でお伝えします。




















【報告】2016年度総会、記念講演会、文化功労賞受彰祝賀会が行われました

2016年5月22日(日)、飯田市美術博物館講堂で当研究所2016年度総会と櫻井弘人氏による会員研究発表、2015年度文化功労者に選ばれた野本寛一前所長の記念講演会が行われました。
終了後には市内で野本先生の文化功労者顕彰祝賀会が開かれました。

伊那民俗学研究所総会

福田所長あいさつ
総会では前年度の事業報告および会計報告、新年度の事業計画および予算が原案どおり承認されました。
新年度事業としては、『伊那民研叢書』第2集の刊行、飯田・上飯田の民俗調査、所報合本版の作成、ホームページの独自ドメイン取得の検討などが主な内容です。

会員発表


櫻井会員
恒例の記念講演会に先立ち、櫻井弘人会員が「三遠南信地域のシカウチ神事と諏訪信仰」をテーマに発表。諏訪大社でかつて行われていた草鹿狩の行事は御狩の「もどき」であり、鹿は穀霊が宿る聖なる獣であるとの観念が強かったこと、こうした諏訪信仰が三遠南信地域に残されたのが現在のシカウチ神事である可能性を高いことを指摘しました。

記念講演会


野本寛一前所長
記念講演会では、前所長で昨年文化功労者に選ばれた野本寛一近畿大名誉教授が「民俗の振幅」と題して講演。
「日本の雪国には二つの春がある」とした柳田国男の指摘(「雪国の春」)をいとぐちに、「春」の訪れを実感させる話者の言葉や民俗事例を多数紹介。丹念な調査を通じて厳しい環境に生きる人々の実感を理解することの大切さを説きました。



講演の様子を伝える信濃毎日新聞の記事(5月23日)

文化功労者顕彰祝賀会

講演会終了後、近くの料亭「舞鶴」にて総会懇親会を兼ねて野本前所長の文化功労者顕彰祝賀会が開かれました。元調査員や話者など30人が駆けつけてお祝いするとともに、所長時代の思い出話などに花が咲き親交を温めました。


お祝いの言葉を述べる福田所長

お祝いの品を贈呈

あいさつする野本前所長

定宿だったホテル吉村様からは生花も寄せられました

原田望氏の音頭で乾杯

万歳三唱

記念撮影

79歳となった今でも精力的に調査・執筆活動をなさっている野本先生の姿に、出席者一同あらためて感銘を受け、叱咤激励される思いの一日でした。

2016年5月22日日曜日

【報告】大河内シカオイ行事探訪会

先月開催した天龍村大河内の「シカオイ行事」探訪会の様子をお知らせします。
今回は12人が参加。車3台で現地に向かいました。


「コシキ」と呼ばれる神送りの神輿を作る作業

大河内の集会所を訪れると、地元のみなさんは準備作業の真っ最中でした。
藁鹿や神送りのコシキの製作の様子を見学したのち、昼食は「おきよめの湯」レストランへ。


据えられた藁鹿を撮影する探訪会メンバーら
昼食後、行事が行われる池大神社へ。
シカオイ行事は同神社の春例祭にあわせて行われます。
社殿で神事が行われたのち、境内でシカオイが始まります。

石垣上の狩人が勢子に鹿を探すよう求めます
小禰宜が狩人役、宮人2人が狩人役を務め、神社境内を大河内全域に見立てて鹿を探し回ります。
狩人が雌雄それぞれに矢を放つ

小豆飯などが入ったはらわたを開くのは子どもたちの役目
オクヨウと呼ばれる菓子投げが終わると、すぐに神社下の愛宕堂前で神送り行事が行われます。村人たちは「コシキ」に米を持ち寄り、小禰宜が神送りの唱えごとをして、コシキを村はずれの「カミバカ(神墓)」に送ります。

神送りのコシキを「カミバカ」で断ち切る
小刀で切ったコシキを墓石の裏に納めて行事は終了。

 探訪会一行はこの後、「お万様」伝説ののこる関之堂と、新野の矢野愛宕神社の桜を見学しました。
 天候にも恵まれ、有意義な探訪会となりました。