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2025/1/18(土)14:30より柳田館で例会を開催します。櫻井弘人会員「新野の雪祭と春日のおん祭」

2021年5月11日火曜日

【報告】2021年4月例会 「伊那谷写真をどう活用するか―『伊那民研叢書』6の刊行から―」

 3月に発刊した伊那民研叢書6『写真から見る伊那谷の近代と地域民俗』の執筆陣(会員)が発表と討論を行いました。

 序章を担当した小川所長は、今回の叢書6について、市村咸人ら先人が残した伊那谷の近代写真を一同に理解し、画像資料で行う地域研究の出発点になると述べました。

 討論会では、「なぜ熊谷元一は写真を撮ったのか」「記念写真の持つ意味とはなにか」「今後の写真活用に必要なものはなにか」といった小川所長の問いかけに対し、各発表者がそれぞれの見解を述べました。発表者からは、聞き取りによって写真情報を補完することの必要性、それらを整理しデータベース化して広く利用可能にすることの重要性を強調する声が多く出されました。

 小川所長は、記念写真は家や個人の「歴史」を文字に頼らずに刻む手段であり、デジカメやスマホの普及はその意味でも画期的なことであるとし、何気なく撮った写真が50年後、100年後に重要な意味を持ってくると指摘しました。


 叢書6は頒価1000円。飯田市美術博物館および柳田館、平安堂(飯田店・座光寺店・伊那店)などで販売しています。
 購入申し込みはメールでも受け付けています。

 目次等は出版物のページをご覧ください。