最新のお知らせ

2024年5月26日(日)に2024年度の総会と記念講演会および研究発表会を美博講堂で行います。

2016年5月25日水曜日

【報告】2016年度総会、記念講演会、文化功労賞受彰祝賀会が行われました

2016年5月22日(日)、飯田市美術博物館講堂で当研究所2016年度総会と櫻井弘人氏による会員研究発表、2015年度文化功労者に選ばれた野本寛一前所長の記念講演会が行われました。
終了後には市内で野本先生の文化功労者顕彰祝賀会が開かれました。

伊那民俗学研究所総会

福田所長あいさつ
総会では前年度の事業報告および会計報告、新年度の事業計画および予算が原案どおり承認されました。
新年度事業としては、『伊那民研叢書』第2集の刊行、飯田・上飯田の民俗調査、所報合本版の作成、ホームページの独自ドメイン取得の検討などが主な内容です。

会員発表


櫻井会員
恒例の記念講演会に先立ち、櫻井弘人会員が「三遠南信地域のシカウチ神事と諏訪信仰」をテーマに発表。諏訪大社でかつて行われていた草鹿狩の行事は御狩の「もどき」であり、鹿は穀霊が宿る聖なる獣であるとの観念が強かったこと、こうした諏訪信仰が三遠南信地域に残されたのが現在のシカウチ神事である可能性を高いことを指摘しました。

記念講演会


野本寛一前所長
記念講演会では、前所長で昨年文化功労者に選ばれた野本寛一近畿大名誉教授が「民俗の振幅」と題して講演。
「日本の雪国には二つの春がある」とした柳田国男の指摘(「雪国の春」)をいとぐちに、「春」の訪れを実感させる話者の言葉や民俗事例を多数紹介。丹念な調査を通じて厳しい環境に生きる人々の実感を理解することの大切さを説きました。



講演の様子を伝える信濃毎日新聞の記事(5月23日)

文化功労者顕彰祝賀会

講演会終了後、近くの料亭「舞鶴」にて総会懇親会を兼ねて野本前所長の文化功労者顕彰祝賀会が開かれました。元調査員や話者など30人が駆けつけてお祝いするとともに、所長時代の思い出話などに花が咲き親交を温めました。


お祝いの言葉を述べる福田所長

お祝いの品を贈呈

あいさつする野本前所長

定宿だったホテル吉村様からは生花も寄せられました

原田望氏の音頭で乾杯

万歳三唱

記念撮影

79歳となった今でも精力的に調査・執筆活動をなさっている野本先生の姿に、出席者一同あらためて感銘を受け、叱咤激励される思いの一日でした。