本年度からの「飯田市上郷飯沼の民俗調査」に向け、研究所の探訪会を兼ねて同地区の史跡などを見学する探訪会を2019年5月27日に実施しました。15名が参加しました。
案内役は、上郷史學会長の中島正韶(まさあき)氏と、飯沼在住の郷土史家である岡田正彦氏です(ともに研究所会員)。飯沼諏訪神社を皮切りに、鶏足院、北条薬師堂、筒井捺染工場、田薗神社、リニア駅建設予定地、恒川遺跡(座光寺)、高岡古墳(同)、田中八幡宮、雲彩寺と天神塚古墳を巡りました。
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御柱祭なども行われる飯沼諏訪神社 |
飯沼諏訪神社では、社殿裏の土塁や空堀など、飯沼城の痕跡を見学。
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かつて上郷村の役場が置かれた鶏足院 |
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数少なくなった染物工場(筒井捺染工場) |
リニア駅建設にともなう移転対象地となっている筒井捺染工場では、貴重な型染の工程を見学。社長の筒井克政さんが娘さんとともに江戸小紋染の工程を案内し、技術や道具も含めて存続の危機にある現状を淡々と説明してくれました。参加した國學院大學の学生たちは、完成した染物の繊細な美しさに驚いた様子でした。
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恒川清水(座光寺) |
昼食後は、郡衙跡であることが有力視されている恒川遺跡を見学。
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高岡古墳石室(座光寺) |
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田中八幡宮の池 |
田中八幡宮では、鎌倉権五郎景政が怪我をした目を洗ったところ傷が治り、イモリが片目になったという伝説の残る井戸を見学。
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鎌倉権五郎の墓と伝わる宝篋印塔(雲彩寺) |
雲彩寺では、権五郎の墓と伝わる宝篋印塔と、馬鈴などが出土したことで有名な飯沼天神塚古墳を見学。
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天神塚古墳の後円部(雲彩寺) |
探訪後は柳田館で調査ミーティングを行い、今後のスケジュールや各自の担当テーマなどを確認しました。